プロジェクトの概要 / Project Overview
日本のパッケージや警告表示に潜む、意識されないデザイン言語。注意書き・成分表・お知らせラベルなどの収集と、それに基づく再構成。
越境POD(プリントオンデマンド)グッズショップのスタート当時、一番最初に作成したデザインが食品表示ラベルモチーフでした。しかし、デザイン単体ではなかなか難しいと悩んでいました。 別プロジェクト(OPERATION LEFT)を作っているときに、グッズを売ることを影にして、デザインの背景をメインにしてしまうことを思い立ち、いろいろ付随させることにしました。
最初は日本のラベル文化を紹介する論文的なドキュメント群を想定していましたが、架空の人物が作ったエッセイ、さらに、ただのショップであったStudioAsahi自体も架空化して、エッセイの作者とコラボした体にするなど、やりたい放題になりました。
結果として、単なるグッズ展開にとどまらず、「架空の人物(Julian Fenwick)による日本のラベル文化への観察記録とアーカイブを、架空のデザインスタジオ(StudioAsahi)が物質化・展示する」という入れ子構造を持った企画へと発展しました。
なので、プロジェクトの説明としては、「本来は物体に『付随』し、読まれた後は意識から消えるラベルを、Tシャツなどの『自立した物体』へとスケールアップさせることで、日常の主客関係を問い直します。」とそれっぽくすることはできますが、ぶっちゃけ後付けです。
Unnoticed Design Language
This project collects and reconstructs the unnoticed design language hidden in Japanese packaging, warning labels, ingredient lists, and notices.
What started as a collection of designs for a cross-border POD goods shop evolved into a nested narrative: "A fictional design studio (StudioAsahi) materializing and exhibiting the observation records and archives of Japanese label culture by a fictional translator (Julian Fenwick)."
By scaling up labels—which normally "attach" to objects and disappear from consciousness after being read—into "independent objects" like T-shirts, the project questions the everyday subject-object relationship.
構成要素 / Elements
エッセイ / Essays
英国出身の翻訳者 Julian Fenwick による、展示企画にあたっての考えや思いをまとめたテキスト群です。
A collection of texts by the British translator Julian Fenwick, outlining his thoughts and ideas for the exhibition.
エッセイの日本語版
- Part 1-1 なぜ日本のラベルは異様に多いのか
- Part 1-2 読まれない文章の「痕跡」としての価値
- Part 1-3 重なり合う「宛先」の重層構造
- Part 2-1 起源:屋号からリスク管理へ
- Part 2-2 加算の力学:「念のため」の蓄積
- Part 2-3 信頼のテクスチャ:わずか6%しか読まれない儀式
- Part 2-4 沈黙の言語:ピクトグラムの共通言語
- Part 2-5 思想の差異:日本と欧米の信頼の作り方
- Part 3-1 物質を意味へと変える「皮膚」としてのラベル
- Part 3-2 日常の結界、あるいは現代の「呪文」としての注意書き
- Part 3-3 読まないことで成立する静かな共犯関係
- Part 3-4 世界を縁取るラベルの地層と「余白」の価値
展示 / Exhibition
架空の現実にあるStudioAsahiのアトリエ兼ミュージアムに、新たに追加された展示「EVERYDAY LABELS」の紹介ページ、という体裁のページです。
A page introducing the newly added exhibition "EVERYDAY LABELS" at the fictional StudioAsahi Museum.